食品添加物の危険性は誰でも気になります。食品添加物には２種類あり、規格基準や表示義務の定められている指定添加物と、歴史的慣習から危険性は無いと判断されている既存添加物があります。食品添加物に、果たして人体への影響・危険性はあるのでしょうか？
食品添加物とは、食品衛生法第4条第2項において次のように定義されています。
現在、食品添加物として使用が認められているのは、約３６０種類の指定添加物および４５０種類の既存添加物です。食品の製造の過程において又は加工若しくは保存の目的で、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によって使用するものをいう
厚生労働省発表の、食品添加物一覧表へのリンクです。
情報が改定されている場合もありますので、最新情報は厚生労働省：食品添加物のページからご覧ください。
食品添加物と思っていないかもしれませんが、実はガムによく使われているキシリトールや、ジュース類にはたいてい入っているクエン酸なども厚生労働省の食品添加物リストに入っています。
→野菜ジュースの欠点
さらにはコヒーや紅茶、コーラなどに含まれているカフェインも添加物の一種です。
また、豆腐やこんにゃくは添加物を加えないと固まりませんし、砂糖を精製する過程でも、食品添加物指定の炭酸カルシウムを加えています。粉ミルクなど、食品添加物を加えて栄養を強化しなければならないものも多いのです。
他にも食品添加物は、食品の生産・流通をスムーズにするなど、さまざまな形で私たちの生活に役立っているのですね。
食品添加物は、指定添加物と既存添加物の２種類に大別されます。
指定添加物は、以前は合成添加物と呼ばれていたもので、科学的合成品が多く含まれていますが、天然のものもあります。指定添加物については、食品衛生法第十一条に基づいて成分規格や使用基準が定められています。
既存添加物は、以前は天然添加物と呼ばれていたもので、天然由来の成分が多いです。既存添加物は、昔から習慣的に使われてきたものなので毒性は少ないだろう、ということで使われているものなので、指定添加物と違って基準はありません。
天然と合成と聞くと、天然の方が健康的に思えてしまいますが、天然（既存添加物）は、慣習から使われているだけで、科学的な安全調査は行われていないことに注意しなければなりません。むしろ、科学的な調査の行われている指定添加物のほうが、ある意味では安全といえるかもしれません。
食品添加物の種類と使用目的・用途には次のようなものがあります。
食品添加物の過剰な摂取は、気持ち的にも避けたいところですが、われわれの食事の大部分は、食品生活のお世話になっていることは間違いの無い事実でしょう。
食品添加物のうち、指定添加物（合成添加物）については、日本では食品衛生法によって、種類、品質、用途、使用目的などについて規格や使用基準が定められています。合成添加物といっても、平成７年からは天然系の添加物も含まれるようになりました。
既存添加物（平成７年の食品衛生法改正当時、すでに広く使用されており、長い食経験があるもの）については、現在でも規制はありません。
これらの規制に加え、消費者が食品に使用されている食品添加物を知るため、現在は包装食品についてはすべて、食品に使用された指定添加物の表示が義務づけられるようになりました。
しかし消費者からは、食品添加物の物質名が専門的であるため具体的にどのような害があるのかわかりにくい、輸入食品の表示が不十分である――といった声も多くあがっています。
食品添加物は、多くの人々が日常的にしかも長期に渡って体内に取り入れるものです。そのため、食品添加物には危険性の有無・安全性の確認が必要とされます。
食品添加物の安全性・危険性については、その物質の分析結果や、動物実験のデータに基づき、日本食品安全委員会のリスク評価によって審議され、各食品添加物ごとに一日の許容摂取量（ＡＤＩ）が設定されます。この結果を受けて、食品衛生審議会によって審議・評価されます。
審議の流れについては、厚生労働省：食品添加物に関するホームページの「（３）食品添加物の安全性評価の方法」をご覧になるとよいでしょう。
食品添加物協会の人間というわけではありませんが、食品添加物の審査についてはかなり厳重です。何より、毒性のあるものを食品添加物として認可しようものなら、本人や上司のクビが飛ぶのですから。
各食品添加物の具体的な危険性・安全性については、他のサイトなり本なりを読んでいただきたいと思いますが、その点を考えた上で、食品添加物が本当に危険性を持つのかどうかを考えていただきたいと思います。
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